来シーズンに向けて、
いちごの苗が育っています
夏のハウスには、やわらかな緑が並んでいます。
小さな葉を風に揺らしながら、いちごの苗たちは静かに、けれど確かに「未来」を育んでいます。
写真に写っているのは、親株から生まれたばかりの苗たち。
真っ直ぐに伸びた赤い茎、産毛のような毛がふわりと立つ葉脈。
それぞれが新しい季節を迎えるための準備を始めています。
「いちごは春の果物」というイメージがあるかもしれませんが、
本当は、夏のこの時期こそがいちご作りにとって、とても大切な時間。
どの苗も、冬の寒さに耐え、春の甘さを実らせるために、
今、じっと根を張り、光を浴び、力を蓄えているのです。


私たちの仕事も、この時期にこそ手間がかかります。
土の状態を確かめ、苗のひとつひとつを丁寧に見守る日々。
「大きくなったね」「もう少し元気が欲しいかな」そんな声をかけながら、
まるで子どもを育てるような気持ちで、毎日向き合っています。
今すぐに実を結ぶものではありません。
でも、半年後、1年後に「あの味」を届けるために。
この小さな命の成長を、心を込めて支えています。
夏休みをいただいている間も、いちごのハウスは生きています。
私たちは、次の季節に向けて、農園の「心臓」を静かに動かし続けています。
「また来シーズンも楽しみにしています」
そんなお客様の声が、どれほど私たちの支えになっていることでしょう。
ありがとうございます。
秋風が吹くころには、この苗たちがさらに力強く成長し、
やがて春には、真っ赤ないちごとして皆さまのもとへと旅立ちます。
また季節がめぐったとき、
「この夏の静かな時間があったからこそ」
そう思っていただけるいちごを、お届けできますように。
どうぞ、楽しみにお待ちいただければ幸いです🍓

